夏がもう終わってしまう。
この日は、新しくなった車で海まで来ていた。
真っ青な空だ。
もう海岸通りも空いていていい感じだ。
ふと、ほとんど人がいない海岸で戯れている若者を見ていた。
>この時期がなぜか寂しくも有り懐かしく感じてしまう。
あんなにたまらなく暑くて、涼しくなるのを待ち焦がれていたのに
徐々にその暑さが波のように引いてしまうのはやはり寂しく感じてしまう。
ひと夏が終わると一つ大人になって行くという歌が有ったけれど
この後には、過ごしやすい秋が来る。
毎年、どこか旅に出かけて絵を描きに行くが、
今年はこの車でどこに行こうか計画している。
この車との新しい『人生と車生』は始まったばかりだが、
一つひとつ季節を重ねて行くのであろう。
さぁ、日も暮れて来たし、帰路につくとしようかな。
「帰りもよろしく」と、車に声をかけて。